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・津波

2011年3月11日14時46分18秒に東北地方太平洋沖地震(地震の名前)もしくは東日本大震災(災害の名前)が発生。
気象庁は13日午後0時55分ごろ、地震の規模を示すマグニチュード(M)を8.8から9.0に上方修正すると発表した。
今回の死傷者、建物の損壊などの被害は津波が大きな原因でした。よって、ここでは津波についての調査結果を掲載します。

< 波のエネルギー >
波のエネルギー

海岸工学>波のエネルギー
波のエネルギーは上記サイトより、波高の二乗に比例する。波高とは波の山と波の谷の鉛直距離です。つまり高さが2倍ならエネルギーは4倍である。 つまり津波の威力は高さで計れることを意味する。ただし、このエネルギーは1波長の単位水表面積あたりの平均エネルギーです。
津波の波高は水深の4乗根と水路幅の2乗根に反比例する。水深が深く、水路幅の大きい所は、津波の波高は低く、威力が弱く なる。逆に、浅瀬で、水路幅が狭いと津波の波高は高くなり、津波の威力は強くなる。
日本で一番大きな津波は、1896年の明治三陸津波と言われていました。その時の高さが約38.2mと推定されています。 今回の津波の高さは、岩手県宮古市で38.9メートルです。今回の地震の津波の高さは観測史上、日本最大の津波でした。

< 通常の波と津波の違い >
上記の波のエネルギーの考え方は、1波長の単位水表面積あたりの平均エネルギーの話です。 それゆえ波が莫大な地震のエネルギーをより多く蓄えるには、高さ以外に、波長の長さ、波の数などがより多く必要になります。 言い換えれば、海面全体の波の表面積を増やす必要があります。 津波は短時間の大規模な海底の隆起もしくは沈下が原因です。そのため波の数は津波発生の初期には多くないと推測される。 つまり波の表面積を増やすには波長の長さが必要になります。実際に津波は波長が通常の波に比べ長い。それが普通の波と津波の違いです。 それゆえ見た目は海面が上がったように見え、さらに持続的に波が押し寄せ続け防波堤を乗り越え、内陸まで押し寄せると考えられる。 つまり通常の波のように単発的でなく、持続的なのが津波です。つまり津波は波高が高いので、衝撃力や破壊力が大きい。 さらに波長が長いので、持続的であり、それが被害を拡大する。つまり津波は通常の波と比べ、波高が高く、波長が長い波。

< 津波の映像 >
東日本大震災 大津波が釜石の町を襲う
津波 車が飲まれるー! 逃げ回る車 東北地方太平洋沖地震
女性の乗った車が津波に飲みこまれる寸前の映像
【東日本大震災】津波の瞬間 生放送 最も衝撃的,earthquake Tsunami Japan
すべてを飲み込む津波1 (2011.3.11 岩手県 野田村 下安家地区)
津波 TSUNAMI - Earthquake (3/11) 20110411
大津波にのみ込まれる瞬間の気仙沼市街
大津波 tsunami japan おいらせ町
津波の瞬間.avi
現地の方が決死の思いで撮影した津波が来る瞬間の映像 【岩手・大船渡】
目の前で走っていた車が大津波に飲み込まれてしまう
津波を乗り越える巡視船まつしま=海上保安庁提供
Asian Tsunami Videos.com
2011.3.11 まだTVでは放送されてない大津波動画

< 気象庁の津波に関するQ&A >
気象庁の津波に関するQ&A
津波は通常の海の波のように表面だけがうねっている波と大きく異なり、海底から海面まで全てが移動する大変スピードのある エネルギーの大きな波です。
津波の高さが0.2mを超えると予測される海岸には、津波注意報を発表することにしています。津波の高さが1mを超えると木造 家屋等に被害が出始めます。津波の高さが1m程度を超えると予測される海岸には津波警報(津波)、さらに3m程度を超える と予測される海岸には津波警報(大津波)が発表されます。このときには、大至急、安全な高台などに避難してください。
海域で吹いている風によって生じる波浪は海面付近の現象で、波長(波の山から山、または谷から谷の長さ)は数メートル~数 百メートル程度です。一方津波は、地震などにより海底地形が変形することで周辺の広い範囲にある海水全体が短時間に持ち 上がったり下がったりし、それにより発生した海面のもり上がりまたは沈みこみによる波が周囲に広がって行く現象です。津波 の波長は数キロから数百キロメートルと非常に長く、これは海底から海面までのすべての海水が巨大な水の塊となって沿岸に押し 寄せることを意味します。このため津波は勢いが衰えずに連続して押し寄せ、沿岸での津波の高さ以上の標高まで駆け上がり ます。しかも、浅い海岸付近に来ると波の高さが急激に高くなる特徴があります。また、津波が引く場合も強い力で長時間に わたり引き続けるため、破壊した家屋などの漂流物を一気に海中に引き込みます。

津波の前には必ず潮が引くと聞きましたが、それは間違いです。地震の発生の仕方によっては、いきなり大きな波が押し寄せる こともあります。平成15年(2003年)十勝沖地震による津波や、2004年のスマトラ沖地震の際にスリランカやインドの沿岸に押し 寄せた津波では、直前に潮が引くことなく大きな波が押し寄せました。

家屋被害については、建築方法等によって異なりますが、木造家屋では浸水1m程度から部分破壊を起こし始め、2mで全面 破壊に至りますが、浸水が50cm程度であっても船舶や木材などの漂流物の直撃によって被害が出る場合があります。

< 映像を見ての個人的意見 >
波というか、海面自体が上昇する感じでした。海面は時間をかけて徐々に上昇していきました。 第1波が治まるかに見えたが、第二波が第一波に覆いかぶさり、さらに勢いと、 海面の高さを増し、一気に堤防を乗り越えた。短時間に波が複数押し寄せた。津波はなかなか退かなかった。 幾つもの波が来て、それにより、津波は勢いと高さを増し、どんどん内陸へ行く。平野なら、かなり内陸まで波は到達するようだ それにより救急車や消防車も飲み込まれている。津波は、町を飲み込む。つまり瓦礫、車、ゴミ、家など、あらゆる町の物を飲み込む。 そして、それは数キロ内陸まで波は押し寄せる。その他の場所では津波は川筋を逆流した。 つまり避難については海辺だけでなく、内陸の低地の人もする必要がある。
消防庁:津波災害への備え

< 今回の津波の教訓 >
・名取市の平野で、内陸6キロメートルまで津波が押し寄せている。つまり平野では、内陸数キロでも警戒が必要である。
・引き波も強力で、貨物船も押し流す力がある。
・津波の警戒警報が解除されるまで、何時間でも待つ必要がる。1960年のチリ地震の際は、地震発生から約22時間半後の5月24日 未明に最大で6mの津波が三陸海岸沿岸を中心に襲来し、142名が死亡した例もある。
 2007年ペルー沿岸の地震の波の伝わる様子と時間の関係
 2003年十勝沖地震の波の伝わる様子と時間の関係
・高台へ避難する必要がある。今回の津波では、木造住宅は、破壊されるか押し流されている。コンクリート製の建物でも、三階まで浸水した。